ガーベラは鮮やかな花色とかわいらしい形で人気の高い植物です。切り花としても有名ですが、鉢植えや庭植えで育てていると、数年経つうちに株が大きくなりすぎたり、中央部分が弱って花付きが悪くなってきたりします。そんなときに役立つのが「株分け」です。株分けを行うことで、株を若返らせ、再び元気に花を咲かせてくれるようになります。ここでは、初心者の方にもできるガーベラの株分けの方法とコツを詳しくご紹介します。
株分けの適期はいつ?
ガーベラの株分けは、**春(4月〜5月)か秋(9月〜10月)**が最適です。この時期は気温が安定していて、株が新しい根を出しやすく、ダメージからの回復が早いからです。夏の高温期や冬の寒い時期は株が弱りやすいため、避けた方が安心です。
株分けの準備
株分けを始める前に、いくつかの道具を準備しましょう。
- 鉢から株を取り出すためのスコップ
- 根を切り分けるハサミやナイフ(清潔でよく切れるもの)
- 新しい鉢や植木鉢用の土(草花用培養土でOK)
- 根を傷めたときのための殺菌剤(ベンレートなど)や発根促進剤(ルートンなど)
これらをあらかじめ揃えておくと、作業がスムーズに進みます。
株分けの手順
- 株を鉢から抜き出す
ガーベラを鉢や地面から優しく抜き出します。根鉢の土はある程度手でほぐし、古い根や黒くなった根を取り除きましょう。 - 株を観察する
ガーベラの株はロゼット状に広がり、株元から複数の芽が出ています。この芽を1〜2芽ずつに分けて植え直すのが株分けです。 - 株を切り分ける
芽と根がしっかりついた状態で、ハサミやナイフを使って分けます。無理に引き裂かず、切れ味の良い道具でスパッと切るのがポイントです。 - 切り口の処理
切り口が大きい場合は、その部分が傷みやすいので、殺菌剤の粉を軽くまぶすと安心です。 - 新しい鉢に植え付ける
草花用培養土を使い、株を植え付けます。このとき、株元のクラウン部分(土に埋めすぎると腐りやすい部分)を地表より少し上に出すように植えるのが大切です。 - たっぷり水を与える
植え替え直後は根が落ち着いていないため、水をしっかり与えましょう。その後は土の表面が乾いたら水をやる程度で大丈夫です。
株分け後の管理
株分け直後は株がまだ弱っています。直射日光の強い場所は避け、明るい日陰で1週間ほど養生させると安心です。新しい葉が展開してきたら、徐々に元の場所へ移動させて大丈夫です。
また、株分け後1〜2週間経ってから、メネデールなどの活力剤や薄めた液体肥料を与えると、根の成長を助けてくれます。
株分けのメリット
- 古くなった株を若返らせ、再び花付きが良くなる
- 株が混み合うのを防ぎ、病気にかかりにくくなる
- 増やした株を家族や友人にプレゼントできる
株分けをすることで、一度購入したガーベラを何年も楽しむことができます。
まとめ
ガーベラは株分けを行うことで長く楽しめる花です。春や秋に株分けをし、芽と根を丁寧に分けて植え替えることで、再び鮮やかな花を咲かせてくれます。株分けは少し勇気がいりますが、コツを押さえれば決して難しい作業ではありません。ぜひ次の成長期に挑戦してみてください。
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